Name: The World of 150 Years Ago II - Wagner and 'Der Ring'
Start: 2023-04-14T00:00:00.000Z
End: 2023-04-14T00:00:00.000Z
Location: Tokyo Bunka Kaikan

Organization

Spring Festival in Tokyo

Singer

Megumi Shiozaki

soprano

Tatsundo Ito

tenor

Rei Eguchi

Piano I

Shizuko Kinoshita

Piano II

Akira Eguchi

Piano III

Tenor

Mezzo-soprano

Instrumentalist

Pianist

Mezzo - Soprano

The World of 150 Years Ago II - Wagner and "Der Ring"

Tokyo

Japan

Bunka Kaikan Tokyo

Tokyo Bunka Kaikan

Public

Private

The Rhinegold

The Valkyrie

Siegfried

The Twilight of the Gods

Souvenirs de Bayreuth,  	IGF 111

Tannhäuser

Symphony No. 3 in D Minor, WAB 103

Approved

ワーグナー（1813-83）が二十数年を費やした《ニーベルングの指環》は、光と闇、善と悪、愛と憎しみなど、ありとあらゆるドラマティックな要素を内包・昇華した、オペラ史上、空前の大作。公演の前半では、《指環》のなかから選りすぐりの名場面をお届けする。

楽劇《ラインの黄金》より「ヴァルハラ」

　世界支配を可能にする黄金の指環をアルベリヒから奪ったあと、いったんそれを手放した主神ヴォータンは、巨人たちに作らせた新しい城ヴァルハラへ。虹の橋を通って他の神々とともに入場していく場面の、意気揚々たる輝かしい音楽である。

楽劇《ラインの黄金》より「起きなさい、ヴォータン」

　前曲の場面より時は遡り、完成したヴァルハラを喜びながらウトウトしているヴォータンを起こす妻フリッカ。彼は築城の報酬として、巨人たちに妻の妹フライアを渡す約束をしていた。不安にかられるフリッカは、ヴァルハラの荘厳なモティーフが響くなか、恍惚として契約を忘れているかのようなヴォータンをなじる。

楽劇《ワルキューレ》より「冬の嵐は過ぎ去り」

　ヴォータンと人間の女性との間に生まれた双子は離れ離れに。第1幕、敵に追われるジークムントは、運命の如くジークリンデのいるフンディングの館に逃げ込み、そこで二人は運命的な再会を果たす。父の残した剣ノートゥングを見つけて高揚するジークムントは、冬を解き放つ春のような愛の歌をうたう。

楽劇《ジークフリート》より「ノートゥング、宿命の剣」

　ジークムントとジークリンデの忘れ形見、ジークフリートは恐れを知らぬ青年に成長。アルベリヒの弟ミーメの家で、ヴォータンによって砕かれたノートゥングを再び剣へと鍛え上げる。鍛冶作業をしながらうたう本曲は、リズミカルで楽しく、勇壮だ。

楽劇《神々の黄昏》より「ブリュンヒルデよ、聖なる花嫁よ」

　父ヴォータンによって眠らされたブリュンヒルデを、ジークフリートが目覚めさせ、二人は愛し合う。しかしアルベリヒの息子ハーゲンの策略で記憶を失ったジークフリートはハーゲンに殺される。死の間際、ブリュンヒルデのことを思い出すジークフリートの絶唱と、その音楽は壮絶かつ重厚。

楽劇《神々の黄昏》より「ジークフリートの葬送行進曲」

　英雄ジークフリートの亡骸を運ぶ場面で奏でられる音楽は荘厳のひと言。「英雄の死の動機」に始まり、「ヴェルズングの英雄の動機」、「ジークリンデの動機」、「剣の動機」などを経て、クライマックスの「ジークフリートの英雄の動機」に至る。管弦楽の名曲として単独で取り上げられることも多いが、本日はブゾーニ編曲によるピアノ版で。

フォーレ＝メサジェ：バイロイトの思い出

　ワーグナーが自身のオペラを上演するために建造したバイロイト祝祭劇場。フランスのフォーレ（1845-1924）とメサジェ（1853-1929）は、同劇場で聴いた《ニーベルングの指環》の印象を4手ピアノ作品に込めるべく、共作を試みた。軽快な運びのなかに《指環》の名旋律がちりばめられ、彼らがバイロイト詣でを楽しんだ様子が伝わってくる。

ワーグナー：歌劇《タンホイザー》より「夕星の歌」

　序曲をはじめ、多くの名旋律が散りばめられた《タンホイザー》。この「夕星の歌」もその一つ。タンホイザーの親友ヴォルフラムは、罪の贖いでローマ巡礼に行った恋人の帰りを待つエリーザベトを思い、敬虔な祈りの歌をうたう。

ブルックナー：交響曲第3番《ワーグナー》より 第1楽章

　ワーグナーを崇拝していたオーストリアの作曲家ブルックナー（1824-96）は1873年、ついにバイロイトで憧れの巨匠に会い、この第3交響曲を献呈させてもらうことに。しかし初演は失敗し、ブルックナーは晩年までこの交響曲を改訂し続けた。とはいえ、本作に息づく響きは、紛れもなくブルックナーのものである。

日本語

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