過去の公演 2008 — 昨日
スイスとドイツを故郷とするバリトン歌手シモン・シュノルは、フライブルク、カールスルーエ、ライプツィヒの音楽大学で、マルクス・ゴリツキー教授、ローランド・ヘアマン教授、ハンス=ヨアヒム・バイヤー教授のもと声楽を学びました。彼の芸術的発展に重要な刺激をもたらしたのは、ディートリッヒ・フィッシャー=ディスカウ、そしてマルグレート・ホーニヒのマスタークラスへの参加です。加えて、エルンスト・へフリンガー、トーマス・ハンプソン、キリ・テ・カナワ、クルト・ヴィドマー、ドミトリー・ヴドーヴィン各氏のマスタークラスにも参加しました。 学業の傍ら既にしてシモン・シュノルは、カールスルーエ・バーデン州立劇場にて、ワーグナー『ラインの黄金』のドンナー、プッチーニ『トゥーランドット』のピンを始め、数多くの役柄で初舞台を踏んでいます。ブリテン『ヴェニスに死す』での旅人役を前触れもなく突如受けたことは、当時旋風を巻き起こしましたが、この起用に彼はしかし、観客からも報道機関からも同等に絶賛を得ました。 続いて、ザルツブルク州立劇場のアンサンブルメンバー(2009―2016)に属し、モーツァルト『ドン・ジョバンニ』、チャイコフスキー『エフゲニー・オネーギン』そしてヘンデル『イメネオ』の各タイトル・ロール、並びに『フィガロの結婚』のコンテ・ディ・アルマヴィーヴァ、『コスィ・ファン・トゥッテ』のグリエルモ、『魔笛』のパパゲーノ、『チェネレントラ(シンデレラ)』のダンディーニ、そして『愛の妙薬』のベルコーレなどなど、彼の専門分野の役柄を多数経験しました。 更に、重要なオペラ劇場との客演契約を受け、そのようにしてモーツァルト『ドン・ジョヴァンニ』のタイトル・ロールをヴェネツィアのラフェニーチェ劇場で演じました。そこでは、更なる作品(『ヴェルター』『メリー・ウィドウ』『リチャード三世』)で活躍しました。そのほか